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「100億宣言」しませんか?

 政府が打ち出した「100億宣言」は、中小企業が次の成長ステージへ進むための強力な後押しとなる制度です。(ポータルサイト https://growth-100-oku.smrj.go.jp/

 本記事では、制度の概要だけでなく、どのような企業が対象となるのか、そして宣言・申請にあたって押さえるべきポイントまで、具体的に解説します。



1. 「100億宣言」とは?

 「100億宣言」とは、売上高10億円以上100億円未満の中小企業が、将来的に売上高100億円を目指すことを自ら宣言し、その成長戦略を明確にする制度です。

 ①成長ビジョン

 ②実行プロセス

 ③経営者の覚悟

 を社内外に具体的に示すことで、企業の本気度を「見える化」する点が最大の特徴です。

 宣言内容はポータルサイトに掲載され、政府としても中小企業の成長を重点的に支援していく位置づけとなっています。



2. 対象となる企業の要件


売上規模の要件

売上高10億円以上100億円未満の企業

 ※直近の決算期の実績に基づく

 ※企業グループとして申請する場合は、グループ全体の売上高の合計が10億円以上100億円未満であること。ただし、グループの範囲は、会社法で規定する子会社及び当該子会社の子会社(孫会社)までです。ひ孫会社等、この範囲を超えるグループ会社を宣言に含めることはできません。


企業区分

1)中小企業基本法に基づく中小企業者

業種区分中小企業基本法の定義
製造業その他資本金の額3億円以下または常時使用する従業員の数が300人以下の会社および個人
卸売業資本金の額1億円以下または常時使用する従業員の数が100人以下の会社および個人
小売業資本金の額5千万円以下または常時使用する従業員の数が50人以下の会社および個人
サービス業資本金の額5千万円以下または常時使用する従業員の数が100人以下の会社および個人

2)法人税法に基づく中小法人:資本金の額が1億円以下であること

 業種の制限はなく、製造業・建設業・サービス業・IT企業など、幅広い業種が対象です。

 100億円と聞くと、「自社には関係ない」、「まだまだ遠く及ばない」と感じられる経営者もあるかもしれませんが、「現時点で100億円が“見えている”企業」だけが対象ではありません。

 現状10億~数十億円規模でも、成長意欲と具体的な戦略を持っている企業であれば、十分に対象となります。



3. 宣言(申請)で求められる主な記載内容


 100億宣言では、主に次の4つの要素を軸に内容を構成します。


①企業概要

  ・現在の売上高・従業員数

  ・主な事業内容

  ・強み・競争優位性

 ☝ポイント:まずは現状(売上高、従業員数、事業内容、強み)を正確に整理することが第一歩です。



②企業理念・経営者のメッセージ・意気込み

  ・なぜ「100億円」を目指すのか

  ・会社をどのように成長させたいのか

  ・経営者自身のメッセージ

 ☝ポイント:形式的な言葉ではなく、「経営者自身の言葉」で書くことが重要です。



③売上高100億円実現の目標と課題

・目標達成までのおおよその期間(※おおむね10年以内の計画期間を目安)

  ・成長率のイメージ

  ・想定される課題(例:人材不足、資金調達、生産能力、組織体制 など)

 ☝ポイント:課題を書いてもマイナスにはなりません、むしろ現実的な方が評価されます。



④売上高100億円に向けた具体的措置

 ここが最も重要なポイントです。

  ・生産体制の増強・設備投資

  ・新規市場・海外展開

  ・M&Aや業務提携

  ・キーパーソン人材(社長の右腕、CXO)の採用

  ・組織・システムの高度化

 ☝ポイント:「売上を伸ばす施策(事業戦略)」と「それを支える組織づくり(組織戦略)」を両立させることが鍵です。



4. 宣言を行うことで得られる主なメリット


(1)補助金・税制優遇の活用

  ・中小企業成長加速化補助金(補助上限額:5億円、補助率1/2)

  ・経営力強化税制の拡充措置(設備投資等)

 今後も国や県などで、100億宣言に基づく様々な補助制度の拡充がされていくものと想定されます。補助金申請段階では、「100億円に向けた成長投資」というストーリーがあることで、申請理由に一貫性が生まれやすくなります。


(2)経営者ネットワークへの参加

  ・成長志向の経営者同士がつながる

  ・経営の視座が一段引き上がる

  ・M&Aや事業連携の可能性も


(3)対外的な信用力・ブランド力の向上

  ・ポータルサイトへの掲載

  ・公式ロゴマークの活用

 「100億宣言」はゴールではなくスタートです。100億宣言の本質は、売上目標の達成そのものではなく、組織と経営の変革を促すことにあります。経営者の覚悟が言語化され、社員が成長ストーリーを共有し、投資と賃上げへの意思決定が進む——その「きっかけ」として、100億宣言は非常に大きな意味を持ちます。社員が成長ストーリーを共有し投資と賃上げへの意思決定が進む、その「きっかけ」として、100億宣言は非常に大きな意味を持ちます。

 

 100億宣言は2025年5月より申請受付が始まっており、2026年4月時点で、3,146件の企業が登録されています。登録企業の宣言内容は「100億企業成長ポータルサイト(https://growth-100-oku.smrj.go.jp/)」で公表されていますので、ぜひ参考にしてください。



5. 長野県「売上高10億円突破支援プロジェクト」がスタート

 長野県では、100億宣言の手前の支援策として、2026年度より「売上高10億円突破支援プロジェクト」を開始しています。現時点では売上高が10億円未満だが、今後の規模拡大と成長を目指したい経営者はこちらもご参照ください。

《長野県HP》 https://www.pref.nagano.lg.jp/keieishien/sangyo/shokogyo/chusho/10okutoppashien.html

《対象者》

(1)県内中小企業であって、直近3期の平均売上高が1億円以上10億円未満である者。

 ただし、直近期の売上高が10億円以上である者を除きます。

(2)成長志向企業宣言を県へ行い、認定を受けた者。ただし、国の「100億宣言」を行った者は本宣言を行えないものとします。


中村 雄太

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