事業再構築補助金緊急対策枠

2022.12.01

１．概要

　事業再構築補助金の第7回公募から、補助対象事業の類型に【原油価格・物価高騰等緊急対策枠（緊急対策枠）】が新設されました。補助金額は最大4,000万円、補助率は中小企業者等 3/4（※一定額を超える部分については2/3）になり、再構築補助金の特別枠としては比較的補助上限額の大きい申請枠になります。

　緊急対策枠創設の理由として、公募要領では次のような説明をしています。「新型コロナの影響を受けつつ、加えてウクライナ情勢の緊迫化等による原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響により業況が厳しい中小企業等が行う、新型コロナをはじめとする感染症の流行など、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した、危機に強い事業への事業再構築の取組に対し、新たな支援類型を創設し重点的に支援していきます。」

　以下、緊急対策枠の申請方法と申請例について説明していきます。

２．詳細

　緊急対策枠で申請をするには、通常枠の各要件を満たした上で【売上高等減少要件】に替えて【緊急対策要件】を満たす必要があります（ここでは各要件の詳細については割愛します）。

　緊急対策要件の内容は次の通りです。

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足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けたことにより、 2022 年 1 月以降の連続する 6 か月間のうち、任意の 3 か月の合計売上高 が、2019 年～2021 年の同３か月の合計売上高と比較して 10％以上減少していること等（※１）。また、コロナによって影響を受けていること（※２）。

（※１）売上高に代えて付加価値額を用いることも可能です。

（※２）電子申請時に、コロナによって受けている影響を申告することが必要となります。

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　また、申請時には①「売上高減少等に係る証明書類」と②「原 油 価 格 ・ 物 価 高 騰 等 の 経 済 環 境 の変 化 の 影 響 を 受 け て い る こ と を 示 す書類」の提出が必要になります。 ②では原 油 価 格 ・ 物 価 高 騰 等 の 経 済 環 境 の変 化 の 影 響について具体的に記載することが求められます。ここでの記載例としては「仕入価格が高騰し、商品の値上げを行ったことで、客数が減り売上が減少した」といった内容になるかと思います。

３．まとめ

　審査上の優遇があり、補助率も通常枠に比べ大きい緊急対策枠は、緊急対策要件に合致するようであれば積極的に狙っていきたい申請枠になります。これから事業再構築補助金の申請を検討されている方は、一度2022年1月以降の売上高等が要件を満たしているか確認することをお勧めいたします。また、弊社では事業再構築補助金をはじめとした各種補助金の申請支援を行っております。コンサルによる補助金の支援にご興味がありましたらぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。

宮澤健